【ブロックチェーン(基礎編)】① ざっくりとブロックチェーンを語ってみる

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こんにちは!てくいのタチキです!
今回の記事では ブロックチェーン について語ろうと思います。

 ブロックチェーンについて調べていると、「分散型台帳」や「Proof of Work」など、専門的・技術的な難しい言葉を目にすることが多いですよね。僕自身もブロックチェーンの勉強を始めたころは知らない用語ばかりで、結局ブロックチェーンってなんなの?ということを理解するのに大変苦労しました。そこでまずは、できるだけ技術用語を使わずに「ブロックチェーンとはなんなのか」を説明してみようと思います。
(※この記事はブロックチェーンを最近勉強しはじめた人を対象にしています)

ブロックチェーンとは

 ブロックチェーンとは、複数のコンピュータからなるネットワークでデータを管理する手法です。このネットワークでは多くの場合、特定の管理者が存在せず、一定期間に発生したデータをまとめたブロックを鎖(チェーン)状につないで管理します。ブロックチェーンは「分散型台帳」とも呼ばれます。

 通貨取引を例にとって、もう少し詳しく説明します。歓送迎会の会費やおとし玉など、近くにいる人にお金を渡したいとき、直接手渡しでやりとりすれば簡単にお金のやりとりができますね。


 では、遠く離れた人にお金を渡す場合を考えてみましょう。大阪にいるAさんは自分の銀行口座からから、東京のBさんの銀行口座を指定して送金します。この取引では、銀行という管理者に一旦お金を預けてから、指定先へと銀行側がお金を送金しています。このように取引を管理するモノが存在する取引を中央集権型の取引といいます。


 これに対して、ブロックチェーンでは非中央集権型の取引が行われます。インターネットを介した個人間(インターネットを通した手渡し)でのお金のやり取りがその例で、ビットコインなどの仮想通貨が有名です。非中央集権型の取引はブロックチェーンの重要な特徴の1つです。

ブロックチェーンの仕組み

 ビットコインを例にとってブロックチェーンの仕組みを紹介します。


 上図のようにビットコインでは、取引データの書き込まれたブロックをチェーンのようにつなぎ、データやブロック同士の関係性を保存します。上の段の1つ目のブロック内のデータは、後方につながる全てのブロックにも保存されます。また、ブロックデータの内容は暗号化された状態でインターネット上に公開されています。インターネットに接続できる人は常に「誰が」、「いつ」、「どのような」データを記入したのかを確認でき、非常に透明性の高い取引が実現されます。

 ブロックチェーンの強みの1つに、データの改ざん困難性があります。例えば、ある時点の取引を改ざんしようと考えた場合、ブロックチェーン内の全てのブロックのデータを操作しないといけません。しかも、改ざんにかけられる時間には厳しいリミットがあります。このため、ブロックチェーンでは、ほとんど改ざんは不可能とされています。

 実際のお金の動きを例にとって考えてみましょう。



 上図のように、新しいブロック③において、①ブロックで取引した情報を改ざんしようとすると、①、②ブロック両方を変更しなければなりません。2020年4月時点でビットコインはブロック数62万個ものデータをもっています。もし改ざんしようとしても大変な労力がかかるということがわかるかと思います。

ブロックチェーンのメリット・デメリット

メリット

  • 管理者が存在しない
  • データの改ざんができない
  • 信頼性の高いシステムを構築できる

 ここまで説明してきた、「特定の管理者が存在しない」「データの改ざんが困難」という特徴(メリット)により、情報の公平性が保たれ、不正が発生しない信頼性の高いシステムを構築できます。

デメリット

  • 管理者であってもデータを修正できない
  • 悪意ある参加者を排除できない
  • 速度が遅い

 ブロックチェーンの運用ではデメリットを理解し、データの欠損や破損を起こさない設計、信頼性の高い参加者承認の仕組みを採用するなどの対策をとることが重要です。また、ブロックチェーンには取引承認までの処理速度が遅いという問題もあります。処理速度を高速化するために、次に説明するようなネットワーク公開範囲の異なるブロックチェーンが利用されます。

ブロックチェーンは大きく3種類に分類される

 ブロックチェーンはネットワークの公開範囲により、大きく3種類に分類されます。

  • パブリックチェーン
  • コンソーシアムチェーン
  • プライベートチェーン

 それぞれのブロックチェーンの間には、管理者数や取引の合意形成の方法などに大きな違いが見られます。

 パブリックチェーンには管理者が存在せず(=非中央集権型)、誰もがネットワークに参加できます。一方で、コンソーシアムチェーンとプライベートチェーンには管理者が存在し、ネットワークには特定の個人や組織のみが参加できます(コンソーシアムチェーンとプライベートチェーンの違いは管理者数だけだと考えていいでしょう。管理者が単独の場合がプライベート、複数の場合がコンソーシアムとなります)。

 取引承認の方法にも大きな違いがあります。パブリックチェーンではネットワークに参加する不特定多数の人が取引に対して合意する必要があります。これに対して、プライベートチェーンとコンソーシアムチェーンでは特定の範囲内での合意がとれれば、取引が承認されたことになります。

 合意形成に参加する人が多いほど、手続きが複雑かつ厳格になり取引の正当性は高まりますが、承認速度は遅くなります。このため、実際にブロックチェーンを利用する際は、運用に適したブロックチェーンを選択する必要があります。例えば、取引の正当性よりも処理速度を重視するのであれば、プライベートまたはコンソーシアム型のブロックチェーンを選ぶべきです。以下に、各ブロックチェーンの特徴をまとめておきます。

(参照)https://musubite.co.jp/blockchain-functions/public-private-consortium-chain

終わりに

 ブロックチェーンとは何か、ざっくりと理解することができたでしょうか。今回はできるだけ、専門用語を使用せずに説明してみました。今後は、もっと深堀りしたブロックチェーンについての記事を書いていこうと思います。

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