ブロックチェーン関連でよく聞く Web3.0 とは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

 こんにちは!てくいのタチキです。早速本題ですが、ブロックチェーンについて勉強していると、「Web3.0」という単語を頻繁に目にしませんか?
 「Web3.0」が、今後の社会において重要な役割を果たしそうだということはなんとなく理解できるけど、「明確な言葉の定義」がなくてよくわからない、という人も多いのではないかと思います。今回はそんな「Web3.0」について、僕なりに噛み砕いておはなしさせていただきます。

はじめに

 Web3.0について詳しく学ぶ前に、その前身であるWeb1.0やWeb2.0について知っておくと理解が捗ると思うので、まずはそれらについて軽くまとめておきます。

  • Web1.0
    Web1.0とは、一方通行なWeb世界です。もう少しわかりやすくいうと、ニュースや新聞がWeb上で見ることが可能になった世界です。特定の会社や個人が閲覧者に対してサービスを提供するだけで、閲覧者が同じサービスを利用している他の閲覧者に情報を発信することはほとんどできませんでした。また、インターネットの接続速度も非常に低速で、画像1枚を表示するのにも、かなり時間がかかりました。インターネットが低速なこともあって画像を使用しない、テキストベースの記事が主だったようです。Web1.0は一方通行の世界でしたし、表現力も高くはありませんでしたが、インターネットを利用した情報取得の基盤となりました。

  • Web2.0
    Web2.0は双方向性のあるWebの世界です。現在のインターネットがこの状態だといえます。Web2.0では、インターネットへ常時接続できるようになり、接続速度も高速化したため、画像や動画を使ったコンテンツの配信が実用化レベルになりました。また、情報が双方向にやり取りできるため、広範囲に渡って、不特定多数の利用者同士が繋がることができるようになりました。例えば、YouTubeやTwitterのように自分の情報を発信することやWikipediaやYahoo!知恵袋、あるいはエンジニアには馴染みのあるQiitaのようなサイトで、多くの人からの知見を得ることが可能となりました。

(参照:CREATIVE VILLAGE Web3.0は何を変える?Webの歴史から振り返る 2020年9月3日閲覧)

 このように、Webの世界は、情報を受信することしかできなかった世界から、情報を送受信できる世界へと発展していきました。しかし、自ら情報を発信できるようになったことによって、プライバシー問題(個人情報漏洩)が起こるようになりました。2019年には、リクナビが就活生の個人情報を十分な説明もなく企業に販売するという問題が発生しています。このような問題解決においても、Web3.0の期待値が高まっています。

Web3.0とは

 Web3.0についての理解を深めるために、もう少しWeb2.0の具体例を紹介していきます。

 最近爆発的に利用者が増えているPayPayやLINEPayなどの電子決済サービスでは、預けたお金が残高として反映され、実際に商品の購入に使用できます。しかし、このような電子マネーはデータを企業が中央集権で管理し、内部でどのように処理されているかを利用者側が知ることはできません。しかも、管理サーバーが急に消滅してしまうなどして、預けていたお金のデータがなくなってしまうという危険性もあります。
 
 結局、預けたお金が安全に扱われているかは、PayPayやLINEなどのサービス会社を信用する以外の方法がありません。ただ、「信用」とは実体のないものであり、現金のような「実物」と違って存在が保証されません。このように、Web2.0でのインターネット上の取引は「保証の効かないモノ(信用)」で成り立っています。

 では、Web3.0はどうでしょうか?、Web3.0は電子データでも存在が保証されるモノをインターネット上で交換できる世界です。「インターネット上で実物を交換できる世界」ともいえるでしょう。
 具体的には、PayPayとビットコインの違いを例にとると分かりやすいかと思います。先述したように、PayPayの残高データはあくまで「信用」であり、そのデータに対してユーザー自身が所有権を持っているわけではありません。PayPay側がデータを改ざんすれば、ユーザーが所有している電子マネーの残高は簡単に変わってしまいます。それに対して、ブロックチェーンを使用しているビットコインでは、残高は同じ電子データではありますが、(超高確率で)消えず、改ざんもできない、ユーザー自身に所有権があるデータです。これにより、ビットコインでは実体のある「物(現金)」と変わらない価値を担保できるようになりました。

 このことから、ブロックチェーン技術を活用することによってWeb3.0が実現できるのではないかと期待されているのです。

 Web3.0の世界について要約すると、Web2.0では誰かが保証していたデータのやり取りであったが、Web3.0ではインターネット上にも、「物」と同等の価値ある「モノ」が発生してそれをやり取りできるようになる世界ということです。

Web3.0の世界でできること

  Web3.0はブロックチェーン技術によって、Web2.0の以下の問題点を解決することができると言われています。

  • 特定企業に個人情報が集中すること(プライバシー問題)
  • データ管理が中央集権型であること(サイバー攻撃を受けやすい)

(参照:CREATIVE VILLAGE Web3.0は何を変える?Webの歴史から振り返る 2020年9月3日閲覧)

 特定の企業にデータが集中する問題は、Google, Appleなどをはじめとする大企業が、世界中の人たちの住所など個人情報を、独占的に集められることがプライバシー保護の観点から問題視されています。

 大企業がデータを独占していることの本質的な問題は、データの所有者であるはずのユーザー自らが、データの使用先と用途を検証する術を持たず、データの所有権すら持てていないということです。リクナビの例のように、特定の企業やサービスへの「信用」だけでは、個人のデータの安全性は保証されません。

 ブロックチェーン技術は、個人情報を特定の企業ではなくブロックチェーンに参加したユーザーによって、非中央集権的に分散管理することで、不正アクセスや情報漏えい、データ改ざんのリスクを軽減させ、Web2.0の問題点を解決すると予想されています。

Web3.0実例

  • Brave
     Braveは、Web3.0の概念で仮想通貨BATを使用しているウェブブラウザです。Braveは悪意ある広告、トラッキングツールのブロックを行える他、ChromeなどのWebブラウザと比較して最大で約8倍も読み込みが早いという特徴を持っています。またユーザー情報を取得せずに、広告の閲覧履歴を分析しています。
    (参照:Hi Blockchain BraveとBasic Attention Token(BAT)はオンライン広告市場に透明性をもたらす 2020年9月3日閲覧)

  • Filecoin
     FilecoinはICO(仮想通貨の上場)資金調達率2位を記録した仮想通貨で、HTTPに代わるIPFSという分散型ストレージサービスの報酬として使用される通貨です。IPFS(Interplanetary File System)は、管理者が存在せずに、CPU同士が直接コンテンツ管理をしているP2Pのプロトコルを採用しています。現在、私達が使用しているHTTPは管理者である企業が持つサーバーにアクセスするので中央集権的であると言えます。HTTPではセキュリティの惰弱生やサーバーの負荷が高いといった欠点があり、それを補完するためにIPFSは画期的な技術とされています。
     IPFSは各ノードから空きストレージを使用し巨大なネットワークを構築するプロジェクトで、その報酬としてFilecoinを分配しています。IPFSはただのプロトコルですが、Filecoinはブロックチェーンを使用しています。分散型ストレージサービスでできた信頼性の高いネットワークに、安全性の高いブロックチェーンを使用した通貨を活用することで非中央集権的な新たなネットワークの誕生が期待されます。
    (参照:value press 2020年最もアツい投資案件【Filecoin マイニング】とは?ICOで200億円以上の資金調達に成功した仮想通貨が上場間近! 2020年9月3日閲覧)
    (参照:LasTrust IPFSとは? 2020年9月3日閲覧)

まとめ

 ブロックチェーン技術の活用は、第3者がインターネット上におけるモノの価値を保証したデータのやり取りしかできなかったWeb2.0の世界を、企業が管理しなくても、インターネット上でモノの価値が保証され、それをやり取りできるWeb3.0の世界へ発展させる大きな要因となりました。

 ただし、Web3.0はブロックチェーンの活用のみで実現される物ではありません。ブロックチェーン以外の技術、例えばAIやVRなどとの関わりも重要となってくる概念だといわれていますので、この記事をきっかけにさらにWeb3.0の世界に注目してみてはいかがでしょうか?

SNSでもご購読できます。